ATAS-120A、7Mhzから430まで出られるオートチューニングアンテナ。
FT-991AMを買ってHFデビューするにあたり、いまいちわかっていないビギナーとしては最適なのかなと思いリグとセットで購入しましたが、どうもSWRが落ちてくれず、いろいろ実験を重ねることになってしましました。
カウンターポイズ作戦⇒ラジアル作戦⇒アース作戦
と、最終的にいまのところ手すりのアースで落ち着いているのかなと思っています。(手すりはアルミ製で各部だいたい、導通が出ます)
基本的に7Mhzで始めようと、SWRは7Mhzで調整している様子です。
2021年8月上旬
カウンターポイズ作戦
下記の画像は手すりからBSアンテナ金具に1.6mのパイプを付けてその先にアンテナと基台部分にカウンターポイズ2Sqを7本設置した様子です。実際はもっと放射状に張り伸ばしていました。
ネットを調べてみると、ATAS-120Aを集合住宅で利用されている方が多いようで、カウンターポイズをまず考えてみました。
当初は7MhzでSWRが1.5-1.7くらいでした。
2021年8月21日
よりよくしようと、カウンターポイズの先を手すりの金属部分(手すりと柵はすべてアルミで導通している)のねじに共締めしたり、物干しのひっかけ金具に巻き付けたりしましたが、あまり安定せず2.5くらいになったりしていました。
FT-991AMの内蔵チューナーは3以下だと、よしとするのですが、できれば1台にしたいと思い、いろいろ実験してみることにしました。
2021年8月27日
インターネットで調べていくうちに焼肉の網をベランダの床に這わせるとよいという情報もありましたので、100均で焼肉の網を3枚買ってきて、より線で縫い合わせるようにつないでみましたが、特に変化ありませんでした。
2021年8月28日
Amazonで注文していた、直径540mmの丸い焼き肉網が届いたので網の中心部を切ってアンテナ直下に取り付けてみました。
が、意味ありませんでした。。。1690円ボツです。BBQでもしようかな。hi
2021年8月28日
ラジアル作戦
ここでOMさんから、カウンターポイズや網でなくラジアルにしてみてはとのご提案をいただきました。
ホームセンターでニクロム線を買ってきて、言われる通りに7Mhzと21Mhzのコイルを作りました。
とりあえず、7Mhzのコイルだけを使い、50Mhzと7Mhzに同調させることを狙いました。
テストしてみたところ、7メガだいたい 1.7くらいでした。この日は7.070で8J2OLYMPIC静岡県と交信できました。
2021年9月8日
ラジアルを3cmぐらいずつ短くして、-45cmくらいまでデータを取りながらやりましたが、7Mhzのどこでも2.0以下にはならなくなってしまいました。
2021年9月9日
ラジアルをなるべく庇の外にと、塩ビパイプを使って突き出すようにしてみました。
SWRは変化ありませんでした。ボツです。hi
2021年9月25日
やっぱり、アース作戦
これまで、高さをある程度確保しようとアンテナを1.6mのポールで持ち上げていたのですが、台風が来ていったんアンテナを撤去したこともあり、思い切ってポールなしでやってみようと思いました。
ポール有りではこれまでどう頑張っても1.7以下になったことがありませんでした。
ベランダの柵に着けても同じかなといろいろ実験してみました。
食いつきがよくなるように角度を変えてみましたが。。。
思い切って、床近くにもっていくと!
思ったより下がり始めました。
ATAS-120Aは高さを稼ごうとするよりアンテナ直下にアースがある方がいいという感じがしました。
ただこれでは、SWRが落ちても飛ぶのか心配です。
もう少し外に出して限界点を見つけていこうと思います。
2021年9月30日
この日もあちこち付け替えて、測定してみました。
手すりの上桟につけると、やはりSWRが上がり気味のようです。
では、手すりの下桟に取り付けて、1.6mのポールで高さを稼いだらどうなるかと欲を出してみますと、やはり2.2くらいにまで上昇してしまいました。
やはりアンテナ直下にアースがないからでしょうか。
じゃあ、BSアンテナの金具を床にぴったり付けたら、どうなのか試してみると無限になってしまいました。
ということは床面はアースとみなせないということでしょうか。
どうりで、焼肉の網をひいたりしてもよくならないわけだと勝手に納得してしまいました。
こんどは、BSアンテナの金具から、別のアンテナ金具、サイドベースに変えてみました。
この金具の方が下桟に近くなるので、SWRが落ちるのではと思ったからです。
7.0のほうでは1.1,7.2の方では1.4くらいといい感じになってきました。
2021年10月2日
ただ、ベランダの内側ではSWRが落ちても飛ばないかと思いますので、この下桟で手すりの外に取り付けてみます。
そして、1.6mのポールに沿わせていると、悪影響が出そうなので、短い30cmのポールに着けてみました。
そうすると7Mhz全体的に1.5に落ち着くようになりました。
さらに、30cmのポールの中でもぎりぎりまで下に下げてみたところ1.3-1.5になってきました。
2021年10月3日
取付に使っていた板が弱くて曲がるので、穴あきアングルを切ってもらって固定しました。
かなりがっちりと固定できました。
SWRはこの状況で、7.0で1.4、7.1で1.4、7.2で1.3くらいです。
錆止めに残っていたスプレーで塗装しましたが、下桟に接する面は塗らずに接触を良くするようにしてみました。
2021年12月
別記事で取り上げているHF80CLのことで幾人かの方から、建物に近すぎるのではないかとコメントしてくださいました。それでATAS-120Aも角度を変えて実験してみることにしました。同時にNanoVNAも購入したので、SWRを測りやすくなりました。
手すり下部に垂直に取り付けた状態
FT-991AMの内蔵SWR計では1.4とか、1.7くらいだったのですが、この日NanoVNAで測定したら3.4と表示しました。NanoVNAで2.2とかでもFT-991AMは1.7と低く表示されていました。
手すり下部で斜めに倒した状態
手すり上部で斜めに取り付け、カウンターポイズを取り付けた状態
手すり上部のBS金具に垂直に取り付けた状態
手すり上部のBS金具に斜めに取り付けた状態
1.8mのポールを斜めに立てかけた状態
1.8mのポールを斜めに立てかけカウンターポイズを取り付けてみた状態
手すり上部に横出しした状態
手すり上部で北向きに横出しした状態
ベランダ内側から横出しした状態
最終的に今のところ下記の画像のようになっています。
画像のアースマットやカウンターポイズは効果がないので取り外しています(手すりで十分効いている)
数字的には手すりの根元に取り付けた状態でアンテナを倒すのが一番SWRが落ちたのですが、Xから目立つから使用後は毎回アンテナを立ててほしいと言われたのと、ネット情報などで手すりの下に取り付けている方がいないことなどから、電波の飛びを考えるとやはり手すり上部に取り付けるのがよいと判断しました。目立たないようにサイドベースを内側に取り付け、使用後はマストを回転させて収納するようにしています。マストを留めるボルトを締めなくてもアースが効いているようでSWRは落ちてくれています
かなりの日数をかけていろいろ実験してきましたが、結局のところATAS-120Aは7MhzではSWRが落ちにくいようです。当初はアースが効いてないからと思いこんでしまって、遠回りしてしまいました。
アパマンハムハンドブックに掲載の簡易手すり接地評価法で手すりと居室のアース端子を測定したところ25Ωで、100Ω以下なのでアースが効いているとみなせることが分かりました。手すりとリベットやねじで接続されている他の手すり間が5Ω~10Ωでした。